まことくんへ。
貴方がこの掲示板を見てるなんて到底思えません。
勿論、貴方が私のことなんて思い出してくれるなんて思っていません。
だけど、もしも・・・と言うこともあるのかな?と思って書くことにしました。
貴方と付き合っていた居たのはたった三ヶ月強という短い時間でした。
最初の日のこと、覚えてる?
8年ぶりの再会、私はほんとに嬉しいと思っていました。
まだまだ寒い1月の夜中に、二人で星を眺めに行ったね。
その後、私の部屋で小さな電球の下でおしゃべりをしてる時にお互いの気持ちを伝え合って、付き合うことになったね。
あの日、貴方に伝えた言葉に一つも噓はなくて貴方が私のことどう思っていても、ずっと抱えていた気持ちは伝えたくて。
それから遠距離恋愛が始まったね。
夜中に、貴方とこっそりと電話で話すことが私にとっての楽しみでした。
ポケベルがレンタルの時代で、携帯電話が庶民には普及していないあの頃、親の目を盗んでは声を潜めて話していたこと今でもよく覚えてる。
本当は、貴方と私は付き合ってはいけない関係だった。
法律をおかしたわけじゃないけど、そういう関係だった。
真面目に付き合っていたら、いつか周りも認めてくれるかもしれないってあの頃の私は信じていた。
一度だけ土曜日の夜、誰にも内緒で二人だけで会ったね。
「今日だけは他人同士。普通の恋人同士。」って貴方は微笑んでた。
嬉しかったけど、貴方が感じてる後ろめたさを感じてしまった気がした。
帰りの新幹線の駅で「もし、私が一軒隣のおうちに生まれてたら良かったね。」と言った時、貴方は「それじゃ出会えなかったかもしれないよ」って困惑してた。
貴方のことを知らないまま生きていた方が幸せだったのかもしれないし、仮に出会えたとしても、こんなに後ろ指さされる思いをしなくても済んだのかもしれないって言う思いは告げられませんでした。
一ヶ月に一度、どうにか貴方に会えても貴方の表情に翳りを見る度に私は苦しくなりました。
周囲によく思われていないことはわかっていました。
だけどそれよりも貴方がふと見せる表情に私は困惑をしていました。
なのに、一度だけ私は自分の我儘で貴方が生まれ育った町に行きました。
貴方は一日だけ二人の時間を作ってくれました。
小さな動植物公園で私に「こんな場所で幸せそうな顔をした女の子、初めてだ」って苦笑いしていましたね。
本当に幸せな時間だったと思っています。
ただね、貴方がすれ違った同級生に「親戚の子だよ」って私の事を紹介をしているのを聞いた時、貴方が遠く感じました。
どう頑張っても、私は貴方と二人でいる時しか恋人になれないって。
その時から、半月後の貴方からの別れ話はなるべく笑っていようって必死だった。
電話だったから貴方に見られてなかったのは幸いだったかもね。
貴方が楽になるのなら、私と別れた瞬間の貴方が笑顔になるのなら。
それだけを祈っていました。
どんな思いをしても、貴方と過ごした三ヶ月は後悔はしていません。
ありがとう。